精神科訪問看護師がのりこえる壁「担当変更してください」と言われた

精神科あれこれ
よしこ
よしこ

こんにちわ!こんばんわ!よしこです!

今日は患者さんからの担当変更について考えます!

「担当看護師を変更してほしい」

精神科訪問看護師として働いていると、色々な経験をします。

感謝される日もあれば、怒鳴られる日もある。

でも今日話したいのは、その中でも特に心に残っている出来事です。

「担当を変えてほしい。」

患者さんからそう言われた日のことです。

最初はショックでした

精神科訪問看護を始めた頃、わたしは「患者さんから信頼される看護師になりたい」という思いで訪問していました。

そのために大切にしていたのは、最後まで話を聴くこと。

何度も頷きながら傾聴すること。

患者さんの思いをそのまま受け止めること。

この姿勢があれば、信頼関係は築けると思っていました。

そんなある日、その言葉が来ました。

「担当を変えてほしい。」

最初は正直、ショックでした。

「何かまずいことをしたかな」

「どうすればよかったんだろう」という気持ちがぐるぐるしました。

自分の関わりを何度も振り返りました。

でも不思議と、比較的早く受け止めることができました。

その理由があります。

「2:6:2の法則」を知っていたから

知っていますか?2:6:2の法則。

どんな集団でも、こういう構成になるという考え方です。

2割の人は私のことめっちゃ好き

6割の人はなんとも思ってない

そして2割の人は、私のことめっちゃ嫌い。

これ、努力だけでは変えられないです。

担当変更を希望する理由も様々です。

声が苦手、顔や雰囲気が合わない、

思っていたより反応が少ない、何となく合わない。

どれだけ努力しても、人には相性があります。

この法則を知っていたおかげで

「わたしが悪いんじゃなくて、相性の問題もある」と

比較的早く受け止められました。

担当変更は「否定」じゃない

ここ、大事なことを言います。

「担当変更してください」と言われることは、

看護師として否定されたわけじゃないんです。

完璧な人間はいません。

看護師も患者さんも、一人ひとり違います。

人と人との関係には、技術だけでは埋められない

「相性」があります。

たとえばこういうことがあります。

どんなに丁寧に関わっても、声のトーンが苦手という方がいます。

顔の雰囲気が過去の誰かに似ていて、それだけで拒否感が生まれることもある。

これは心理学でいう「転移」と呼ばれる現象です。

過去の誰かへの感情が、目の前の看護師に向けられる。

こうなると、どんなに頑張っても関係がうまくいかないことがあります。

それは看護師の力不足ではなく、その患者さんにとって「別の人が合っている」ということです。

でも、簡単に割り切れるものでもない

2:6:2の法則を知っていても、担当変更を言われたとき、完全に平気なわけじゃないです。

やっぱり少し、引っかかります。

「もっとできることがあったんじゃないか」って。

ここで大事なのは、この引っかかりを「自己否定」にしないことだと思っています。

引っかかりを感じること自体は、真剣に関わっていた証拠です。

全然平気だったら、それはそれで問題です。

ただ、その引っかかりをずっと引きずっていると、次の患者さんへの関わりに影響が出てしまう。

だからある程度のところで

「これは相性の問題もある」と切り替える力が必要です。

精神科訪問看護で一番難しいのは、関係性

技術は学べます。

知識は増やせます。

でも相性は、努力でどうにもならない部分があります。

精神科訪問看護では、この「相性」の問題が特に大きく出やすい。

なぜかというと、精神科の患者さんは他の診療科より感情の動きが大きいことが多いからです。

好きか嫌いかがはっきりしている方も多い。

好意的な感情が強く出ることもあれば、拒否感が強く出ることもある。

だからこそ、全員と良好な関係を築こうとするのは、最初から無理な話なんです。

担当変更は、患者さんにとっての選択

視点を変えると、担当変更を希望するということは、患者さんが自分の気持ちを表現できているということでもあります。

「この人より別の人の方が話しやすい」と感じて、それを伝えられている。

これ、実はすごいことだと思っています。

精神科の患者さんの中には、嫌だと思っても言えない方も多い。

それを言葉にできているということは、自分の気持ちを把握して、表現できているということです。

だから担当変更は、必ずしも悪いことじゃない。

その患者さんにとってより良い関係が築ける看護師につながることも、大切な支援の一つです。

チームで支えるということ

担当変更になったとしても、その患者さんへの支援が終わるわけじゃありません。

別のスタッフが担当になる。

でも情報は引き継がれる。

「この患者さんはこういう特性があって、こういう関わり方をするといい」という視点は、わたしが関わってきた時間の中で蓄積されたものです。

それを次の担当者に渡すことも、立派な看護だと思っています。

チームで支えるということは、一人の看護師が全部できなくてもいい、ということでもあります。

担当変更を経験して変わったこと

あの経験から、わたしの関わり方が少し変わりました。

「この人に好かれなきゃ」という気持ちが、少し薄れました。

好かれることが目的じゃなくて、その人の生活を支えることが目的だと、改めて整理できた気がしています。

好かれなくても、信頼されなくても、関係が続いている間は支援を続ける。

それでいい。

担当変更を必要以上に恐れるのではなく、一つの経験として受け止めて、次の看護につなげていく。

今ではそう思えるようになりました。

精神科訪問看護師も、支えられていい

最後に一つ。

担当変更を経験した後、わたしはスタッフと話しました。

「こういうことがあって、こう感じた」と話せる環境があったから、早く切り替えられた部分もあります。

一人で抱え込んでいたら、もっと長く引きずっていたかもしれない。

精神科訪問看護師も、支えられていい。

話せる場所があることが、長くこの仕事を続けるための土台になると思っています。

今日もグレーのソリオで、誰かの家のピンポンを押しながら、そんなことを考えていました。

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