こんにちわ、こんばんわ、Y子です。
今日は、ちょっと変わった訪問看護についてお話しします。
自費の訪問看護ってどんな感じ?
自費の訪問看護とは、介護保険・医療保険外で、自由度の高い訪問看護サービスのことです。
保険内看護サービスでは通常20~90分にくらべて自費の訪問看護では、長時間の看護が可能です。
費用は高いですが、じぶんの希望をカスタマイズでき、理想の看護がうけられます。
自費の訪問看護との出会い。Y子の場合
わたしが初めて自費の訪問看護に伺ったのは、2017年4月のことでした。
登録していた派遣元の会社が、プライベートナースを始めるということで、研修をうけました。
研修といっても、在宅看護の看護技術のチェックのみで、一時間ほどで終わりました。
そのころ、病棟で時短勤務をしていたので、都合があえば、勤務するという感じでした。
自費の訪問看護の住み心地
勤務時間は、訪問するお宅によってことなります。
私は4時間だけの勤務をしていました。
住み心地は、結論からいうと、短時間の割には、めちゃくちゃ疲れます。
病棟勤務は、「ホーム」、
訪問看護は、「アウェイ」です。
経済的に裕福なお宅がおおいため、「奥様」「旦那様」の世界です。
決して、失礼があってはいけません。
手洗いの水を、前もってだしておき、お湯に変えておく。など気配り、心配りのくりかえしです。
自費の訪問看護の実際
9:30 訪問、ご挨拶
ご家族、利用者さまにご挨拶をし、エプロンをし、身支度します。
変わったご様子などあれば、ご家族から申し送りをうけます。
9:40~マッサージ、コミュニケーション
肩や手のマッサージをしながら、コミュニケーションをとります。
たわいもない話から、ケアの希望などを聴取し、やんわりタイムスケジュールをたてます。
10:00~バイタルサイン測定
体温、脈拍、血圧、サチュレーションを測定します。
疾患に応じて、観察項目を考え、観察します。
そのとき、昨日と変わったことや、療養中の心情なども聴取します。
適宜 トイレ誘導、トイレ介助
初回訪問の際には必ずOJT(On-the-Job Training、オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を行います。
OJTで、「トイレに行く前にトイレ内のヒーターをつけておく」や
「用をたしている間に、洗面台の水をだして、お湯にしていく」など細かい指示をうけます。
実際ケアに入っていく中で気づいた点は、会社へ報告し、ケアの向上をはかっていきます。
10:30~清潔ケア
訪問入浴が入っていない日は、陰部洗浄、全身清拭、洗髪など行います。
すべてベット上で行います。
病棟だと、すべての物品がそろっていますが、在宅では、そうはいきません。
陰洗ボトルが食器用洗剤のカラ容器であったり、洗髪もペット用シートを使って行っていました。
また、洗濯物がふえてはご家族に負担をかけてしまうので、タオルの使用は最低限かつ、ご利用者さまが不快にならないよう気をくばります。
11:30~往診医の回診
週に何回か往診があります。
「朝の吐き気がへりました」や「ここのところお通じの回数が多くなりました」など、情報収集した事柄を医師に伝えていきます。
このとき、伝え漏れがあってはなりません。
利用者さまの声をききながら、「ほかにお伝えしたいことはないですか?」など確認し、診療の補助にあたります。
12:00~経管栄養、内服
在宅療法では、胃瘻を造設されている利用者さまは多いです。
経管ボトルに栄養剤を準備し、指示の速さで注入します。
内服薬も、「水20mlで溶解し、白湯押しは25mlで」や
「○○は白湯で溶解」など細かな指示があります。
病棟だと、とくに支障ないことであっても、介護している家族の方法に徹するのが基本なので、そのとうりに行います。
また、経管栄養の片付け方法も「消毒液はピンクの容器の上の線まで」や
「2回使用したら、つくりなおす」など、決まった方法に従います。
13:00~記録
フローシートに今日の出来事を記録します。
往診があった日は、申し送りノートも記入します。
指示変があった際には、こまかく、だれが見てもわかるよう記録します。
13:30 勤務終了
時間になると、ご家族に終了のサインを頂き、終了となります。
残業はほぼありません。
退勤後、会社へ日報を送ります。
これが、なかなかの長文を作成しなければならず、大変でした。
自費の訪問看護のよいところ
- 時給がよい
- ひとりの看護に集中できる
- ゆっくり看護できる
- 密接な看護ができる
- 裕福なお宅がおおいため、訪問が安心
自費の訪問看護のよくないところ
- 気を遣う
- じぶんのやり方はとおらない
- ちがうなと思ってもいえない
- 料金設定が高額なため、短時間なことがおおい
- ひとりで訪問するため、相談相手がいない
まとめ
令和元年10月現在、高齢化率は28.4%です。
65歳以上の人口が、全人口に対して7%を超えると「高齢化社会」、
14%を超えると「高齢社会」、
21%を超えると「超高齢社会」と呼ばれます。
高齢化がすすむ日本では、今後もっと訪問看護の需要が伸びると思います。
2000年、介護保険がうまれ、「あてがわれる介護」から「えらぶ介護」となりました。
それにともない、訪問看護も「えらぶ自由」が広まっています。
接遇スキルが問われますが、5年以上の看護師経験がある方は、一度体験してみると、新たな自分に出会えると思います。
看護師だけど、看護師以上という感覚を体験できると思います。
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